フィットネストレーナーになるには①:トレーナーになるために必要な資格まとめ①・・・有名で代表的な定番資格を3つをご紹介・・・なんだかんだで資格はあると仕事につながりやすい・・・
今回はから新しいシリーズを始めます。
「フィットネストレーナー(ジムインストラクター・パーソナルトレーナーなど)になるには」というテーマでフィットネス業界で働くために必要な情報を皆様にお届けしたいと思います。
初回は「トレーナーになるために必要な資格まとめ」という内容です。
トレーナーの資格はたくさんあるのですが、その中でも有名で取得しておいて損はない資格と必ず押さえておいた方が良い知識をお伝えします。
・有名で取得メリットの多い定番のトレーナー資格
・NSCA-CPT
NSCA「全米ストレングス&コンディショニング協会(National Strength and Conditioning Association)」の略称で、NSCAジャパンはその日本支部ということになります。歴史が古く、日本でも最も知名度が高い資格と言えるでしょう。多くのトレーナーが取得しており、パーソナルジムへの就職やフリーランスのトレーナー契約の際、募集要項に必ずと言っていいほど記載がある資格です。職場によっては資格手当がもらえる場合があります。
NSCAの認定資格は主に2種類、
・「NSCA-CPT=NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CERTIFIED PERSONAL TRAINER)」
・「CSCS=認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CERTIFIED STRENGTH & CONDITIONING SPECIALIST)」
この二つには次のような違いがあります。
NSCA-CPT
クライアントが求める健康増進や体力向上に関するニーズに合わせて個別のアプローチを用いてマンツーマンで運動指導を行う専門的能力をもつ人材を認定
CSCS
主にアスリートを対象に、傷害の予防とパフォーマンス向上を目的として、安全で効果的なS&Cプログラムを提供する知識と技能を有する人材を認定
(公式サイト https://www.nsca-japan.or.jp/ より引用)
※こちらの資格はプロスポーツ選手のトレーナーなどを目指す方向けの資格です。
※CSCS受講には要大卒資格
NSCA-CPTの試験は合計155問。
試験時間は3時間で3択問題のマークシート形式で行われます。
試験内容は次のように構成されています。
- クライアントに対する面談と評価(35問)
- プラグラムプランニング(43問)
- エクササイズテクニック(43問)
- 安全性、緊急時の手順、および法的諸問題(19問)
- ノンスコアード問題(15問)
ノンスコアード問題というのは、今度の試験内容の参考にされる「採点されない問題」です。受験者には、どれがノンスコアード問題になるかは知らされていません。
NSCA-CPTの資格試験を受けるには次の条件が必要です。
・出願時に、満18歳以上で、高等学校卒業以上の者または高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)合格者。
出願時に、高等学校の卒業証明書、または学校教育法が定める4年制大学、短期大学もしくは専修学校の卒業証明書もしくは在学証明書、または高等学校卒業程度認定試験もしくは大学入学資格検定の合格証明書、または学位取得を証明する書類(学位授与証明書、修了証明書など)が必要。
・出願時および受験時に、NSCAジャパンの会員(正会員、学生会員、英文会員)であること。
・出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していること
・出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していない場合は、受験日の1年後までに、有効なCPRおよびAEDの認定証のコピーを提出すること。(http://www.nsca-japan.or.jp/より引用)
ここでいうCPR、AED認定とは「実技講習があり、実技評価が含まれている」という2つの条件が必要です。該当する団体は公式HPに記載されているので、順次確認する必要があります。
学習方法は、「Webコンテンツ・テキストによる学習」と「対策講座の受講」の2種類になります。講座の受講は必須ではありません。
資格の難易度は3資格の中では高い部類に入りますが、CPR、AEDの認定さえ受けられればほぼ独学でも合格できる資格ですので普段から勉強する習慣がある人は独学でチャレンジしてみても良いでしょう。
・NESTA-PFT
パーソナルトレーナー資格の中でNSCA同様に取得者が多くメジャーなものがNESTAです。
NESTAとは「全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(National Excercise & Sports Trainers Association)」の略称であり、フィットネスの本場、アメリカのカリフォルニアに本拠地がある団体です。
NESTAが発行している資格が、「PFT認定(パーソナル・フィットネストレーナー認定)」です。この認定では、団体が考える「パーソナルトレーナーの資質」として必要な次の4項目について、学習と認定試験を行います。
- ・人の身体に関する幅広い知識
- ・科学的根拠に裏打ちされた高い指導技術
- ・クライアントとの接し方
- ・自分を売り込み、顧客を得るためのビジネススキル
NESTA PFTを受験するためには次の要件を全て満たしている必要があります。
- NESTA JAPAN(あるいは医学映像教育センター)にてテキストを購入済みである
- CPR・AEDの技能に関して定期的なトレーニングを積んでいる(資格認定を受けていることが望ましい)
- 日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有する者
- 満18歳以上で、高等学校卒業以上の者、高等学校卒業程度認定試験合格者、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者
- 次の①~④のうち、1つ以上の項目に該当する
①1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
②1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
③体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
④NESTAの認定する養成講座、養成コースを受講済みである(http://www.nesta-gfj.com/より引用)
※テキストは13,600円かかります。
※CPR・AEDの技能については、日本赤十字社などが主催している基礎講習を受ける必要があります。これは、この後に紹介するNSCAも同様です。
最後の条件のうち、①〜③に該当する方はすぐにでも認定試験を受けることが可能です。これを「ダイレクトコース」と呼んでいます。
もしいずれにも該当しない場合、他業種からの転職でフィットネス業界への転職やフリーランスのパーソナルトレーナーになりたい方は④として次の2種類のいずれかを選択し、受験要項を満たす必要があります。
- ゼミコース:16時間か32時間の養成講座を受講する。
- WEBコース:E-mailから配信されるテキストによる通信教育方式のコース
- 認定アカデミーコース 「NESTA認定アカデミー」と認められた民間スクールで資格と同時に実技スキルを取得する。
これらにより要件を満たした後、次のような日程で試験が実施されます。
・1日目…事前講習(8時間) 認定検定官による総復習。不受講も可。
・2日目…認定試験(2時間) 筆記のみで、4択問題形式で全125問出題。正答率8割、100問正解で合格。
テキストでは、運動生理学や生体力学、栄養学から始まり、売り上げやパーソナルトレーニングビジネスについても学ぶことができます。
こうした手順は必要ですが独学でも合格可能です。
すでにほかの資格を保有したことがあるような方や現在進行形で該当項目を勉強中の方、資格の更新を止めてしまった方の再取得などの場合は独学でチャレンジしても良いでしょう。
NESTAはPFT以外にも様々な資格を発行しています。NESTAスペシャリスト資格という多くの資格があり、ここでは紹介しきれないので名前だけご紹介します。
- ・ウィメン45+スペシャリスト
- ・ウェイトマネジメントスペシャリスト
- ・カーディオフィットネストレーナー
- ・クラブマネジメントスペシャリスト
- ・シニアフィットネストレーナー
- ・ダイエット&ビューティスペシャリスト
- ・ダイハードトレーニングスペシャリスト
- ・パワーサプリメントスペシャリスト
- ・フィットネスニュートリションスペシャリスト
- ・メンタルフィットネストレーナー
- ・レボリューショントレーニングシステムズスペシャリスト
これらの資格はパーソナルトレーナーの知識技術の中でも特定の分野に対して特化したスペシャリストになるための資格だと思ってください。
例えば女性向けのボディメイクに特化した人材になりたければ
NESTA-PET(個人向けトレーナーに必要な知識技術)
ダイエットビューティースペシャリスト(女性向けのダイエットと美容に関する知識技術)
このような組み合わせの資格取得を目指すのがおすすめです。
自身がどのようなトレーナーになりたいかは出来るだけ早期に固めておいた方が良いとは思いますが、まだ固まってない場合はとりあえずNESTA-PETの取得を目指すと良いでしょう。
・JATI-ATI
JATIは「特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会(JAPAN ASSOCIATION OF TRAINING INSTRUCTORS)」の略称で、2006年に任意団体として創立しました。
発行されている認定資格が「JATI-ATI」JATIの認定インストラクター資格ということです。
国内の認定資格の中でも、比較的よく知られていて地位が高い資格です。スポーツクラブの業務委託契約で活動する際、この資格が必須であるジムもあります。
JATIの資格は、
・トレーニング指導者(JATI-ATI)
・上級トレーニング指導者(JATI-AATI)
・特別上級トレーニング指導者(JATI-SATI)
の3段階の構成に分けられています。
基礎のJATI-ATIでは、「対象や目的に応じて、科学的根拠に基づく適切な運動プログラムを作成・指導するために必要な知識を習得したと認められた方(https://jati.jp/)より引用」に授与されることとなっています。
実際に資格を取得するには、次のような流れを踏みます。
・JATIに入会して正会員となる
・養成講習会(一般科目15.5時間・専門科目15.5時間・自己学習課題のワークノート提出)
を受講する
・全3回行われる認定試験(一般科目・専門科目)のいずれかで合格する
②養成講習会を受講するには、JATIの正会員である以外に次の要件のいずれかを満たす必要があります。
・4年制大学卒業者(卒業見込みを含む)
・短期大学及び専門学校(専修学校専門課程 2年制以上)卒業者(卒業見込みを含む)
・国もしくは都道府県が設置した職業能力開発短期大学校もしくは職業能力開発大学校の
専門課程、又は職業能力開発総合大学校の特定専門課程を修了した者
(修了見込みを含む)
・防衛大学校、海上保安大学校、気象大学校など各省大学校を修了した者
(修了見込みを含む)
・高等学校を卒業し、3年以上の運動指導に従事した経験のある者
・当該年度の奨学生に選定された者
(https://jati.jp/dl/download/ninteishikaku_2017_ver02.pdfより引用)
上の流れですが、他に資格を持っている場合は、講習会を免除されるケースも多いです。
講習会の受講などが必要なものの、年間の合格率は7割〜9割と比較的高く、取得しやすい資格とも言われています。
知名度もあり、独学での資格取得を目指すなら、まずはJATI-ATIから勉強していくのがオススメです。
・資格でかかる費用
受験料、資格登録料、教材費など(税込)
- NESTA-PFT…107,500円(WEBコースの場合)
- JATI-ATI…113,400円(一般科目、専門科目)
- NSCA-CPT…45,200円(認定試験受験料)
NESTA、JATIはいずれも10万円以上の費用がかかります。
これ以外にも資格の更新料や毎年講習を受けて単位取得をする必要があったりと資格を維持するのにもさらに勉強や資金が必要になります。
ですので「有名な資格だから全部取れたら取った方がいいかも」と考える人もいるかもしれませんが、基本的に更新が必要な似たような範囲の知識をカバーしている資格は何か一つにしておいた方が無難です。
更新が必要な資格を大量に持っていても絶対に維持できなくなります。
どれも良い資格ですが、自分の働く環境や求められている資格知識技術の内容などをしっかり調べてからどの資格が必要なのか選びましょう。
他にもたくさんの資格があります。
次回以降でそのほかのトレーナー資格についても紹介していきます。
↑このテーマの記事はこちらのリンクからご確認頂けます。
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