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このシリーズではフィットネス業界にこれから携わりたい方の為にトレーナーになるために必要な資格について紹介をしています。様々な資格がありますので、ご自身の将来なりたいトレーナー像に合わせて資格取得を目指しましょう。今回は取得しておくと運動指導者として活躍できる現場が一気に広がるオススメの資格について紹介します。
フィットネストレーナーになるには④:トレーナーになるために必要な資格まとめ④・・・アスレティックトレーナーとは・・・プロスポーツの現場で働ける・・・トレーナー系最難関資格・専門学校卒業は必須・・・
- アスレティックトレーナーとは?
- 公益財団法人「日本スポーツ協会」アスレティックトレーナー
- 特定非営利活動法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会
- NATA公認アスレティックトレーナー
- 活動できる現場
・アスレティックトレーナーとは?
アスレティックトレーナーとは、スポーツ選手いわゆるアスリートの「健康管理・怪我予防」「怪我の応急処置」「リハビリ・トレーニング」などで選手をサポートしていく役割を持っています。
これまで紹介した民間のパーソナルトレーナー資格ではオリンピックへの帯同などはできませんが、アスレティックトレーナーは可能です。理学療法士や柔道整復師、栄養士などもオリンピックスタッフとしての帯同があるのですが、その中でもアスレティックトレーナーはトレーナー系最難関資格ということもあり、取得者が非常に少ない資格ですので、オリンピックやプロスポーツに関わった仕事に携わりたいならこの資格を取得するのがかなりの近道になると思います。
【公益財団法人「日本スポーツ協会」アスレティックトレーナー】
※以下JSPOホームページより抜粋アスレティックトレーナーの役割
受講内容
受講条件
実施方法
※ここまでJSPOホームページより抜粋
公益財団法人「日本スポーツ協会」アスレティックトレーナーの資格はトレーナー系資格の中でも最難関と言われており、一般的には大学や専門学校で学ぶ以外には取得できる方法がありません。※一般人が協会からの推薦などを受けられることは基本的にあり得ない為。
働きながら取得を目指すのは現実的ではない為、もしこの資格の取得を目指す場合は在学中に資格取得が出来る学校を探しましょう。
【特定非営利活動法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会】
※以下JATACホームページより抜粋JATAC-ATCについて
以下の資格用件を満たした場合、正会員の登録ができます。
正会員には会員証の他に認定証を授与し、「認定アスレチック・トレーナー:JATAC-ATC」の称号使用を許可します。
資格要件
(1)以下の資格を持ち、且つ本協会の講習会および本協会の通信教育講座でスポーツ科学分野の単位(表1:4領域69単位)を取得した者
柔道整復師、理学療法士、はり師・きゅう師、作業療法士、看護師、保健師、助産師、救急救命士、 あん摩マッサージ指圧師、カイロプラクター、栄養士、薬剤師、養護教諭。
(2)但し以下の資格を有する者は、4領域69単位の取得は不用です。
NATA認定トレーナー、日本体育協会認定アスレチック・トレーナー。
(3)2年制以上の専門学校、大学及び大学院においてスポーツ科学系のコースを卒業し、本協会が認定する臨床医学系専門科目の単位及びスポーツ科学分野の単位(表1:4領域69単位)を取得した者。
表1 スポーツ科学分野の必要単位
領域 必要単位 対象となる科目例
スポーツ医学系 16
・スポーツ医学(内科・整形外科)・スポーツリハビリ・機能解剖学
・スポーツテーピング・スポ―ツ救急法 等
スポーツ科学系A 34
・スポーツ生理学(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ)・スポーツバイメカ二クス(Ⅰ,Ⅱ)
・体力測定評価学(Ⅰ,Ⅱ)・スポーツトレーニング(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ)
・運動処方学(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ)・スポーツ栄養学(Ⅰ,Ⅱ)・発育発達老化論(Ⅰ,Ⅱ)等
スポーツ科学系B 7
・ 健康科学論(Ⅰ,Ⅱ)・スポーツと法・AT活動実践論(水泳,球技,総論)
・コミュニケーション能力・インフォームドコンセント等
研究討議 12
・ JATAC全国大会への参加・研究法(卒業論文)等
単位の取得方法
(1)スポーツ科学系分野の必要単位取得方法
1)NPO法人JATAC本部及び支部主催の研修会に参加
認定委員会に単位申請が行われた全ての研修会をご案内します。 研修会への参加を本部に個別に連絡する必要はありません。
2)通信教育による取得
通信教育講座は毎年3回(1期・2期・3期)、各期、最高で10科目(20単位)まで履修できます。費用は1科目あたり(2単位)5000円。
3)関連団体主催の研修会に参加
JATAC本部及び支部主催以外の研修会を単位として認定することができます。開催日前までに以下の内容記載の上、単位認定申請書を事務局までお送り下さい。申請書は下記よりダウンロードするか、事務局にご請求下さい。認定委員会で内容を審査の上、単位を認定します。事後報告は一切認められませんのでご注意下さい。
○研修会の名称 ○日程及び会場 ○主催者 ○内容及び担当講師(講師名・所属・資格等)
申請者は研修会終了後、速やかに参加を証明するものの写しを本部まで送付下さい。
(2)各講習会の単位数は内容に応じて認定委員会が決定します。
(3)単位数は本部で一括管理し、規定数に到達した場合本部から連絡があります。
(4)単位取得に期限はありません。
(5)スポーツ科学分野の単位は以下によってその一部あるいは全部に振り替えることができます。
下記以外の資格に関してはご相談下さい。
財団法人柔道整復研修試験財団の主催する「スポーツ科学講習会」修了
4年制大学体育学部卒業
4年制大学教育学部において保健体育・スポーツ科学コース卒業
保健体育系大学院修士課程以上を修了
2年制大学体育学部卒業
2年制専門学校保健体育・スポーツ科学コース卒業
地域スポーツ指導者(スポーツ指導員)B級及びA級
競技力向上指導者(コーチ)B級及びA級
商業スポーツ施設における指導者(教師)B級及びA級
フィットネストレーナー
ヘルスケアトレーナー
健康運動指導士
(6)臨床医学系専門科目の単位取得方法は現在認定委員会で検討中です
※ここまでJATACホームページより抜粋
JATAC-ATCはすでに医療系トレーナー系の国家資格を持っている人や知識のある人であればある程度勉強するだけで登録できる資格です。日本スポーツ協会の資格よりも難易度が低いように見えますが、そもそもほかの国家資格に合格している必要がある点で、取得難度は高い方だと思います。
【NATA公認アスレティックトレーナー】
※以下マーセッドカレッジホームページより抜粋
アメリカ医学会(American Medical Association)によって認められた看護士や理学療法士と同じ準医学従事者として扱われ、アメリカの国家資格です。 資格取得者は、*¹NATA公認アスレティックトレーナー、又は*²Certified Athletic Trainer (ATC)と呼ばれます。アメリカ国内で働くスポーツトレーナーの約95%以上がNATA認定資格を持っており、逆に言えば、NATA認定資格を保持していなければ、アメリカのプロスポーツ業界で活躍するトレーナーとして働くことはできないということです。 アメリカでは、ATCは独立した職業で、知名度は高く、プロだけでなく、高校や大学でのアマチュアスポーツ現場で選手を支える必要不可欠な存在となっています。
*¹NATA:National Athletic Trainer’s Association(全米アスレティック・トレーナーズ協会)の略
*²Certified Athletic Trainer (ATC):NATAが認定するアスレティックトレーナーは、アメリカでは「ATC(Certified Athletic Trainer)」と呼ばれている。
役割
アスレティックトレーナーは、各スポーツの競技者(スポーツ選手)が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、健康管理やスポーツ障害・外傷の予防、応急処置、リハビリテーション、体力トレーニング、コンディショニングなどを行い、多様な面から競技者を支える仕事です。マーセッドカレッジでのアスレティックトレーナープログラムは日本人留学生にとって非常に人気です。
資格取得
*³CAATE(アスレティックトレーニング教育認定委員会 )が認定する 4年制大学、大学院のアスレティックトレーナープログラムを卒業
インターンシップの時間数をクリア(目安:卒業までに700~800時間)
大学院を卒業後、 *⁴BOC certification exam(認定試験)に合格
*³CAATE(アスレティックトレーニング教育認定委員会 ):各大学のアスレチックトレーニングプログラムを管理する団体。
CAATEに認定されている学校は全米に約350校。CAATEホームページから現在認定されている学校を検索することができ、費用別や学校のレベル別など自分に適した学校を調べることが可能。
*⁴BOC certification exam(認定試験):エントリーレベルのアスレチックトレーナー資格を発行する機関。卒業後にこのBOCの試験を合格した学生に対し、BOCアスレチックトレーナー資格、もしくはATCが与えられ、NATA公認のアスレチックトレーナーとして活躍することが可能。この資格は、日本を始め世界各国で認められている。
NATAは2022年までにアスレチックトレーニングプログラムを4年制大学から大学院へ完全移行することを発表。したがって日本の高校または専門学校を卒業して留学する方は、大学院の修士課程を修了しなければATになるための国家試験を受けることが出来ないためご注意ください。
資格取得までのルート
キャリアプラン
仕事の例:プロスポーツチーム、大学、高校、中学、病院、リハビリセンター、クリニック、企業、プロのパフォーマンス団体(ディズニーランド)など。
マーセッドカレッジのアスレティックトレーナー留学
マーセッドカレッジは米国・カリフォルニア州内の*⁵コミュニティカレッジ(短期2年制大学)の一つで、サンフランシスコから内陸部へ車で2時間ほど離れた場所に位置しています。日本人留学生に人気な専攻分野にキネシオロジー(運動学)があります。アスレティックトレーナーを目指す学生はキネシオロジーを専攻し学習を重ね、並行してカレッジ内のスポーツに関わり、NATA資格取得に必要な実地研修を行います。
*⁵コミュニティカレッジ(短期2年制大学):通称コミカレ
※ここまでマーセッドカレッジホームページより抜粋
NATAはアメリカ医学会に認められた国家資格です。アメリカではこの資格がないとそもそもプロスポーツの現場で正式に働くことはできないということになりますので、将来海外でプロスポーツの現場に入りたい方は(NBA選手の指導がしたいとか)この資格の取得を目指してください。
アスレティックトレーナーが活動できる現場
・アスリートとの専属契約この資格を取得した方が良い方は
- プロスポーツのチームや選手との専属契約トレーナーになりたい方
- オリンピックやアマチュアスポーツの指導に携わりたい方
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